目次
素行調査とは?
素行調査 (そこうちょうさ)とは、「ターゲットの行動(素行)を調査」するもので、『行動調査』と呼ばれることもあります。
この素行調査の一部に『浮気調査』がありますが、「素行調査」の種類は浮気調査以外にも様々です。
実際に探偵に素行調査を依頼するとなると、
◆どんな調査をしてくれるの?
◆どんなことが分かるの?
◆素行調査料金はいくらなの?
など、いろいろな不安や疑問が浮かんでくると思います。
そこで、今回は素行調査にまつわる、あらゆる疑問にお答えしていきます。
さらに、素行調査を検討中の皆さんが、一部の悪質な探偵に騙されたり、高額な調査費用を請求されないためのポイントもご紹介します。
素行調査で判明する5つのこと
探偵による素行調査では、ターゲット(相手や企業)の様々な素行を知る事が出来ます。
真っ先に思い浮かぶ調査は「浮気調査」でしょうが、それ以外にも沢山の調査を依頼することが可能です。順にチェックしていきましょう。
①パートナーが浮気をしているか
浮気調査は探偵の仕事の代表格です。
すぐにでも依頼したい人がいらっしゃるかもしれません。
離婚する・しないは二の次で、いざという時のために浮気の決定的な証拠を持っておきたい人も増えています。
探偵が行う浮気調査では、浮気をしているか?の調査結果が得られるだけではありません。
単なる浮気の事実確認だけではなく、提携する弁護士の知見を元に、裁判で慰謝料を請求する際に効果の高い決定的な証拠を確保してくれます。
自分で行う調査とプロの探偵が行う調査は、証拠の質が大きく異なります。
②子供の生活実態について
年頃の子供がいる場合や離れて暮らしている子供がいる場合は、生活状況が気になるでしょう。
子どもがいつ、どこで、何をしているのか?など、子供の生活実態を調べることで親の心配事も軽減されます。
違法薬物や売春など、犯罪行為や犯罪に繋がる行為をしていても、早期に発見することが可能です。
また、一部の探偵事務所では学校などでイジメにあっていないか?を調査することも出来ます。
③結婚相手がどんな人物なのか
自分や家族の結婚は、一生の出来事です。
その結婚相手が、自分や自分の娘・息子・孫などの結婚相手として適切か?を見極めることは非常に難しく、自分の目や直感でしか判断することができません。
そのような時でも探偵に素行調査を依頼することで、その人が結婚相手として適切かどうか?の判断に必要な材料を提供してくれます。
結婚前には誰でも自分を良く見せようと振る舞うものです。
探偵に依頼をすると、
- 1他に交際相手がいる
- 2そもそも既婚者である
- 3隠している結婚歴や子供がいる
- 4キャバクラ等で散財することがある
- 5多額の借金を抱えている
- 6闇社会との繋がりがある
- 7賭け事やギャンブルに浸っている
- 8違法薬物に手を染めている
これらのことを調査することが出来ます。
自分だけでは知ることが難しい内容だからこそ、探偵の素行調査が役に立ちます。
④社員の仕事の実態について
常に社内で仕事をしている社員なら、勤務時間中に何をやっているのか?を把握しやすいでしょう。
しかし、営業などで外回りの仕事が多い社員の実態は、なかなか掴むことができません。
また、今後、役員として重用したい人物が裏社会などと繋がっていないか?などは、いつも接しているだけではなかなか見えて来ません。
さらに、有能だと思ってヘッドハンティングしたものの、まったく能力を発揮していない社員の実態なども知りたいところです。
情報漏えいやセキュリティにも厳しい社会になってきています。
自社で採用した人間が信頼に足る人物か確かめたい時などに利用できる調査が、この社員の行動調査です。
⑤取引先企業の経営状態について
企業間で、重要な取引を行う前に気にする点は、取引先が信頼できるかということでしょう。
社長や経営陣、仕事を任された管理者であれば、取引先の実態は特に気になるはずです。
コンプライアンスがますます重要になっている昨今、後で問題になってからでは遅いのです。
水面下で何らかの悪い行いをしていて、それが取引後に表立って出てくることにより、自社に害が及ぶ恐れも否定できません。
また、現在、順調に右肩上がりで伸びている企業なのか?も気になるところです。
相手の企業がビッグマウスで自社の事を大きく見せていても、それが本当のことか?は、ほとんどわかりません。
しかし、これは探偵が調査すれば判明します。
口頭や書類上だけでは取引が不安な場合には、探偵による調査で確かな情報が提供されるので、安心して取引を行うことができます。
探偵による素行調査方法
では次に、素行調査で探偵がどのようなことを行っているのか?を見ていきましょう。
映画やドラマなどでテーマになることも多い探偵ですが、現実では殺人犯を追いかけて闘ったり、警察と協力して証拠を掴む等という、ドラマティックな展開はほとんどありません。
実際の仕事内容は、イメージとは違い、地味で時間が掛かるものばかりです。
調査依頼を行うことを想定し、実際の調査内容、調査方法を見ていきましょう。
①聞き込み
「聞き込み」と聞くと、誰にでもできそうに思えますが、聞き込み相手に警戒心を抱かせないように、または探偵であることがバレないように、慎重に進めなければなりません。
当然ながら「私は探偵です。こんな調査をしているので、お話を聞かせてもらえませんか」などと言ってしまえば、肝心な部分まで聞き出すことができません。
身分を明かさなくても情報収集ができるように、事前に下調べをして、話してくれそうな人を見つけたり、自然に話を聞き出せるように工夫して、中身のある聞き込みを行います。
経験のある探偵でないと務まらない、高度なテクニックが必要とされます。
②張り込み
映画やドラマなどで目にする機会の多い探偵の「張り込み」とは、特定の場所に待機してターゲットの動きを見張る調査です。
車の中で行う張り込みの他、屋外で行う張り込みもあります。
屋外の場合は、夏であれば猛暑や大雨、冬であれば厳しい寒さの中で、何時間も張り込みを行わなければならず、相当な忍耐力と集中力が求められます。
何時間も待ち続けたところで、証拠を得られるチャンスは、ほんの一瞬です。この一瞬に、写真や動画などの証拠を鮮明に撮影しなければならず、高い技術力も必要とされます。
③尾行
尾行(びこう)とは、気付かれないように後をつけ、ターゲットの行動を探る調査方法です。当然「バレない」ことが大前提で、動きながら記録や時間の確認などもしなければなりません。
対象者の移動手段に合わせて行うため、時には自動車・バイク・自転車などを用いた尾行も行われます。
また、尾行中にターゲットが建物から出てこない場合は、当然その場所で張り込むことになります。
一般的には、尾行調査は2人以上のチームで行います。
複数で行うことにより、失尾するリスクを回避でき、さらに調査対象者の状況に合わせて先回りしたり道を挟んで並行して追尾するなどの連携行動ができます。
万が一、調査中に調査員の1人が尾行に気づかれる、もしくは対象を見失ったとしても、その調査員とは別の調査員で追跡を続行することが出来ます(大手の探偵事務所では、場所などに溶け込むように、また不自然にならないように、調査員を交代することもあります)。
尾行がバレないように、調査対象者と周りの環境に何時間も神経を使い、自らの足で尾行するので、相当な体力が求められる業務です。
④データ調査
探偵=尾行調査や張り込み調査のイメージが強いですが、インターネット技術の発展に伴い、データ調査も行われています。
大手探偵事務所は、会社に膨大な情報をストックしており、そのデータベースを検索するだけでも、相当な情報が得られます。
もちろん、ドラマや映画のように、あらゆる人のあらゆる情報を取得することはできませんが、氏名や生年月日から借金の有無などをチェックしたり、電話番号から契約者の氏名や住所を特定することが可能なケースもあります。
素行調査を依頼する前にチェックすべき項目BEST10
探偵による素行調査を依頼しようと検討している方に、お伝えしたいことは「探偵選びは慎重に行うべき!」と言うことです。
探偵社の中には、不当に料金を釣り上げたり、全く効果のない調査を行う探偵業者がいます。
不要なトラブルを避けるためにも、調査依頼前に最低限チェックしておきたい10のポイントをご紹介します。
①調査費用が「安すぎ」ではないか
浮気調査をはじめとする素行調査で探偵事務所を探す際に、調査費用で探偵事務所を選ぶことが多いと思います。
しかし、あまりにも安すぎる調査費用は、人件費を削り過ぎていたり、調査能力が低い人材を使っているケースが考えられます。
これでは、契約時点では調査費用が安くとも、証拠を掴めず費用が無駄になってしまう可能性があります。
また、調査後に調査内容に応じた追加費用が積み重なり、結果的に調査費用が高くついてしまう(場合によっては見積もりの倍以上の価格になる例もあり)可能性も否めません。
大手をはじめとする優良探偵事務所では、見積もりに調査後の費用が含まれているのか?をしっかりと説明してくれるところがほとんどですが、依頼者ご自身でも、費用については調査内容と合わせてしっかりと確認しておきたいポイントです。
②探偵業届出番号が記載されているか
探偵業を行うには各都道府県の「公安委員会」への届け出が必要です。
昨今、ほとんどの探偵事務所がホームページを設けており、『探偵業届出番号』を公表しているので確認してみましょう。
公表されていれば、探偵業の届け出がきちんと行われている=法律に則った合法的な正しい調査を行っている、ということになるので安心して依頼をすることが出来ます。
③「探偵業届出証明書」が探偵事務所に存在するか
探偵業届出証明書とは、探偵業者が探偵業を営んでいる旨を公安委員会に届け出た証明書のことです。
これが探偵事務所に存在しなければ違法です。
探偵事務所で打ち合わせを行う場合は、目立つ場所にあるはずなので、ご自身の目でも確認してみましょう。
④行政処分を受けたことはないか
探偵業の届け出を受けた「公安委員会」は、探偵業法違反等により営業停止命令・廃止命令等を行った探偵業者を公表しています。
該当する地域の公安委員会が掲載している情報をチェックし、依頼を考えている探偵事務所が過去にトラブルを起こしていないか?を確認するようにしましょう。
⑤HPや広告に調査内容の誇大表現はないか
昨今、探偵業者のほとんどが自社ホームページを持っていますが、極稀に依頼客を集めるために、ホームページ上に格安料金を記載している業者がいます。
実際に見積もりを取ってみたら、ホームページ記載の倍以上の費用がかかる、または、オプションを選ばないと成立しない費用体系になっている、等の広告表現には注意が必要です。
また『調査成功率100%』『絶対に失敗はありません』などという表現は、過度な誇大広告、誇大表現をする探偵事務所にの可能性が高いので、控えた方が賢明でしょう。
⑥調査費用や内容への質問に答えてくれるか
どのような調査を行い、なぜ費用がこのくらいになるのか?
その根拠と理由を尋ねても、のらりくらりとかわして名言しない探偵事務所には注意が必要です。
また、何度尋ねても納得できなかった場合は、担当事務員が探偵事務所のシステムを理解していないケースも考えられます。
このような探偵事務所の場合は、ずさんな調査を行い、結果が出ないリスクがあります。
電話では調査や料金に関する質問に答えず、面談の場で具体的な調査方法や調査費用について説明を行う探偵社もありますが(より詳細な話を聞いて検討するため)、それ以外の理由で返答に渋るような探偵社には、依頼を控えた方が良いでしょう。
話を聞いたうえで、本当に納得できた探偵事務所へ依頼を行いましょう。
実際に各探偵事務所に電話相談を行った覆面調査レポートも参考にしてください。
⑦調査面談は探偵事務所で行われるか
悪質な探偵業者は大手探偵事務所を装って、事務所の所在を隠している場合があります。
このような探偵業者は、カフェや貸会議室など、事務所以外の場所で相談対応や面談を行おうとします。
こちらから希望しなくても、事務所以外の場所での相談を提案をされた場合は慎重になりましょう。
多くの探偵事務所は依頼者の大半が抱えているであろう「怪しい」「どんな場所なのか分からない」などの不安を払拭する意味も込めて、事務所をしっかりと見てもらい、顔を合わせて納得できるまで話し合い、信頼関係を築きます。
もちろん、相談者の状況や希望に応じるために自宅や周辺施設への出張面談などの対応を取ってくれる場合もあります。
ご自身の状況に合わせて最適な形で訪問や事務所所在が明らかにされているのか?は、きちんと見分けていきましょう。
⑧探偵事務所は最寄りにあるか
自宅や職場からあまりにも遠すぎる事務所は、調査に関する打ち合わせ場所までに行く時間や調査そのものの交通費がかさむなど、効率面や費用面で懸念材料になります。
また、土地勘のない調査員では成功率が下がる可能性があるので、自宅近辺の探偵事務所・対象者の行動範囲にある探偵社に依頼をする方が良いでしょう。
なお、対象者が出張などで遠出をしている時に浮気・不倫をしている可能性があるなら、全国に支店を構える探偵社を利用した方をおすすめします(交通費が安く済む、該当エリアの調査員に土地勘があるため)。
⑨裁判で有利な証拠を獲得できるか
探偵事務所では、物的証拠を得るためにカメラやビデオなどの専用機材を使って素行調査や浮気調査を行います。
しかし、肝心な証拠写真が不鮮明で顔の判別が付かない場合などは、裁判の確たる証拠として見なされません。
浮気調査の場合などは、特に対象者が夫(妻)であるか?の判別ができる確実な証拠でなければ、その後の慰謝料の要求などは難しくなってしまいます。
事前に調査報告書や証拠写真のサンプルを確認出来るのであれば、証拠写真が鮮明か?をよくチェックしておきましょう。
*総合探偵社TSが撮影した実際の証拠写真を別記事で紹介していますのでご一読ください。
⑩探偵事務所との相性は良いか
探偵事務所との相性が悪いとコミュニケーションがうまくいきません。
これでは、調査も難航するだけでなく、逆にストレスを溜めてしまうことになります。
調査技術や腕前はもちろん大切です。しかし、探偵の人柄や自分との相性も忘れずにチェックしておきましょう。
相性を重視することは、その後のコミュニケーションにおいても、とても重要なことです。
素行調査費用の相場感、目安とは
素行調査がどのようなものか、どのような観点で探偵事務所を選ぶと良いか?が分かったところで、次に「調査費用」を見ていきましょう。
調査費用は、
- 「調査に費やす総時間」
- 「素行調査の種類(浮気調査なのか、社員の素行調査なのか、企業調査なのかetc…)」
- 「対象者のいる場所」
- 「調査方法」
によっても大きく異なります。
そのため、一概に「いくら」とは言えませんが、一定の目安はあるので、以下をチェックして相場感を掴んで下さい。
①時間料金制の調査費用相場、目安
時間料金制とは『1時間で〇万円』という、調査員の稼働時間に対応した費用体系です。
調査する対象者の情報をある程度までは把握していて、調査をしたい曜日や日程、場所などが事前に分かっている場合にお勧めです。
なお、通常は調査員2名以上で素行調査にあたることになり、1時間当たりの2名の合計費用相場・目安は約15,000円~20,000円となります。
*1名での調査では、調査対象者の移動手段が突然バイクや車に変更になった際や様々な交通状況により対処できない事態が発生することが考えられるため、2名以上で調査にあたる事が基本となっています。
②パック料金制の調査費用相場、目安
パック料金制とは『調査1週間で〇万円』という、調査期間に対して費用が決まっている費用体系です。
ターゲットの情報が少なく、全容調査に掛かる時間や日程が分からない場合にお勧めできます。
調査費用の相場感・目安としては、約50万円~70万円となっています。
ただし、パック料金制は各探偵事務所ごとに価格が大きく異なる事が多いため、事前に必ず問い合わせましょう。
③成功報酬制の調査費用相場、目安
成功報酬制とは、依頼時に着手金を支払い、調査が成功した場合に報酬金を支払う費用体系です。
調査費用の相場感・目安ですが「調査成果に応じて◯◯万円」と事前契約を行うため、調査期間や内容によって大きく変動します。
調査成果に準ずるので、お得に見えますが、実はトラブルの起きやすい費用体系なので注意が必要です。
理由として『何をもって調査の成果とするか』という点で、依頼者と探偵社との間で認識の相違が発生する可能性が挙げられます。
調査成果に応じた支払いが可能ではありますが、求めていない調査結果でも費用が発生するリスクがあるため、必ず打ち合わせの際に「調査成果の定義」や「成功外での費用の支払い」について確認しましょう。
【実例】探偵事務所の素行調査費用相場
ここでは参考として、全国展開している大手・優良探偵事務所の調査費用や調査プランをご紹介します。
なお、こちらの探偵事務所の場合は、素行調査を含む全ての調査において、以下の費用が目安になります。
- ・基本費用:約40,000円~
- ・調査費用:一日あたり約80,000円~
- ・合計費用:1日あたり約120,000円〜
一見すると安くはありませんが、これらの素行調査費用の内訳は、基本的に以下のようになります。
- 1素行調査員の人件費:出張費用や深夜割増料金など
- 2素行調査経費:交通費や宿泊費、通信費など
- 3オプション:危険手当など
- 4書類作成費用:調査報告書の作成など
探偵事務所の素行調査費用は、依頼者がどのような状況にあり、何をどのように調査したいのか?によって大きく変わります。
基本的に見積もり書には、これらの項目と内訳が記載されていますが、万が一、不明瞭な費用・料金が積み重なる場合や質問をはぐらかされる場合は、優良探偵業社とは言い難いため、別の探偵社からも見積もりを取って比較してみましょう。
また、依頼をキャンセルした場合は、キャンセル料の支払いが必要になることもあります。キャンセル料が発生するタイミングについても事前に確認しておきましょう。
*各探偵事務所の調査費用、調査内容詳細は別記事にまとめてあります。
素行調査費用が高くなる6つの理由
多くの探偵事務所のパック料金は数十万円からという設定が大半です。
しかし、時間に糸目をつけず、徹底的に素行調査を行うとなれば百万円単位の費用が掛かる場合もあります。
ここまででも簡単に触れてきましたが、そもそも素行調査費用はなぜ高額になりがちなのでしょうか?
費用が高くなる6つの理由をお伝えしましょう。
①素行調査費用の「人件費」
探偵調査員は、暴風雨になろうと猛暑になろうと雪が降ろうと、調査期間中は常に対象者を徹底的に尾行し調査し続けます。
このような過酷な業務環境、かつ重い責任が問われる業務なので、アルバイトや新人に任せることはできません。
したがって、必然的に「キャリア・実績のある探偵の人材」または「時間をかけてプロを育成すること」が必要になります。
任務がスタートすれば、その契約期間内は「尾行」「張り込み」「地道な個人情報の洗い出し」など、様々な作業が行われます。
また、常に対象者となる相手や第三者とのトラブルに巻き込まれるリスクも付きまといます。
このような任務を担える人間は少なく、自然と「人件費」としての料金が重くなるというわけです。
②基本的な調査対象者情報が乏しい
依頼主から提供される情報が少なく、難易度が高くなればなるほど、また調査日数が多ければ多いほど探偵費用は高くなります。
そのため、素行調査の前には最低限の情報を入手しておくようにしましょう。
- ◆何曜日の
◆何時に
◆何時間ほど怪しい行動を起こすのか
◆利用する交通手段
◆利用すると想定される場所
事前に上記の情報が判明していれば、探偵事務所はそれらを考慮して調査の難易度や、必要な調査日数などのプランを決めます。
これらの情報が分かっていることで、結果的に無駄な動きをせずに済み、安価に、そして迅速に調査を進めることができます。
③素行調査を行う時間帯が深夜や早朝
探偵は基本的にターゲットの行動時間にあわせて調査を行います。
24時間稼働可能なケースが大半ですが、日中ではなく深夜や早朝に調査を行う場合、探偵事務所によってはオプション費用が掛かることもあります。
平日や通常の稼働時間に動ければ、費用を抑えることができるでしょう。
④調査場所が遠方
大手の探偵事務所は、全国の主要都市に拠点を設けています。
しかし、拠点から遠い場合や拠点のない海外での調査など、調査場所が遠方になると、移動交通費や宿泊費などで調査費用は高くなります。
拠点の遠い探偵事務所ではなく、ご自宅や調査対象者の行動範囲の近くに拠点を構える探偵事務所を選ぶようにしましょう。
⑤素行調査の進行に問題がある場合
素行調査そのものが円滑に行えない可能性として、以下のような事が考えられます。
- 1)素行調査の場合:ターゲットがうつ病や精神疾患、依存症、認知症である。
- 2)行方不明人調査の場合:自分の意思で失踪している、行方不明になってから長時間が経過している。
このような場合に調査をスタートしても、満足できる調査結果が得られない、かなり長期化を要するケースがある、など幾つかの要素が重なって調査費用がかさんでいまいます。
また、時間が掛かる割に臨む成果を見込めず、結果として、終了せざるを得ない場合もあります。
⑥過去に調査を失敗している、調査対象者の警戒心が非常に高いケース
浮気調査で一度失敗している or 探偵に依頼した事を対象者に伝えてしまった場合など、調査対象者に警戒されている場合では、調査の難易度は格段に上がります。
調査期間が延長するだけでなく、使用する機材や人員の増加などに伴って、調査費用が高額になりがちです。
週に5日間、毎日8時間以上現場に出ている探偵歴20年以上の大ベテランでも「調査の最大の敵は対象者に警戒される事です」と言い切るほど、警戒心は調査のハードルとして非常に高いものになります。
過去に依頼した場合は、その詳しい経緯を相談すること、また、依頼後は相手に依頼事実を伝えないことを徹底しましょう。
素行調査費用を安く抑える7つのポイント
『費用はなるべく安く、そして成果は出来るだけ多く』
それは依頼者の願いとしては当然の思考です。
ここからは、素行調査費用を抑える方法についてご紹介します。
①調査目的を明確にする
調査を依頼する際に「調査目的」を明確にしておく必要があります。
「誰の」「何を」「どのような目的で」依頼するのか?をしっかりと探偵業者に伝えましょう。
目的が明確なら、探偵に相談する段階でスムーズに話し合いが行われ、調査完了まで円滑に進めることができます。
また、どのようなオプションが掛かる可能性があるのか?など、事前に費用の付帯的な話も行えます。
調査中あるいは調査終了後に、基本費用以外の費用が上乗せされ、料金が高額になることを回避できるので、しっかりと目的の明確化に努めましょう。
②調査日時・調査期間を設定する
対象者が何を行っているのか?知りたい日をピックアップして、事前に調査員に伝えましょう。
- 1残業になる確率が高い曜日
- 2決まって帰りが遅い日
- 3連絡がつかない日
- 4夜に出かける日
- 5定期的な飲み会や集まりがある日
- 6仕事を早上がりする日
事前に調査対象者の行動パターンが掌握できていれば、ピンポイントで調査を行うことができるので、無駄な調査時間、費用を省くことができます。
特に怪しい動きが発見できない場合は「大体この日からの1週間」「この曜日あたり」というような、ざっくりとした絞り方でも構いません。
③調査対象者の移動手段を把握する
対象者が目的地までの移動にどのような手段を用いているのか?という点は把握しておきましょう。
どこからどこまでが徒歩で、電車であれば路線、自動車であれば駐車場の位置など、交通手段に関する情報は、あればあるほど、調査に使用する機材の絞り込みや費用の概算に役立ちます。
④調査員の人数を減少してもらう
素行調査費用の大半は、調査期間中に絶えず対象者を尾行する調査員の人件費になります。
したがって、人件費を削減することができれば、費用も抑えることができます。
大半は2人1組(または4人1組)での調査になるので「費用を抑えたいので人数を減らして欲しい」と伝えることで、その要望は通るかもしれません。
しかし、調査費用を抑えても、成果が上がらなければ何の意味もありません。
1人で行動すると同じ人が後ろを歩くことになるので、調査がバレて失敗するリスクは高まります。また、調査効率が悪くなって、時間が余計に掛かる可能性も考えられます。
さらに後ろからの証拠写真では、裁判で使える証拠としては認められない可能性もあります。
何を重視するか?は、依頼人次第ですが、基本的には依頼する探偵事務所の調査方針や提案内容と合わせてよく相談しましょう。
⑤素行調査に掛かる時間を短縮する
素行調査に掛かる期間は、もちろん、状況によって変動します。
浮気調査に限って見ると、平均では3日間~4日間、長くても1週間で結果が得られることが多いようです。
調査が長引いてしまうと、それだけ多くの費用が掛かってしまうので、やみくもに長く調査したらいい、というものではありません。
調査期間についても、事前にどのくらい掛かるのか?の見通しを、確認しておきましょう。
⑥どの地点から開始するか
基本的に張り込みや、尾行などの行動調査を依頼する場合は、開始場所を依頼者が指定して、調査員がターゲットを見つけ次第、そこから調査が始まります。開始場所を選ぶ際のポイントは、ターゲットを監視しやすい場所かどうかです。例を出すと、勤務先から調査依頼をするとしたら、人の出入りが激しい出入り口と、あまり人通りがなく視界が良い商業施設の出入り口だと、もちろん人通りが少ない出入り口の方が、ターゲットを見つけやすいですよね。調査開始場所は、実際に依頼者が下見をしてターゲットを見つけやすいか、また途中で見失うことはないかなどを確認しておくことで、安心して探偵に依頼することができます。
➆ターゲットの見た目などの事前情報を共有する
ターゲットの顔写真があると、調査をするのに役に立ちます。数年前の写真だと、顔・体形などが変わっていることもあるので、できれば最新の写真を用意しておくことをお勧めします。また、調査当日のターゲットの服装・髪型・持ち物を探偵に伝えておくことが大切です。行動調査をするには、ターゲットの顔をきちんと確認しなければなりませんが、怪しまれないようにしなければいけないので、まじまじと顔を見ることができません。そのためにも、事前にその日の特徴を伝えることで、特定しやすくなるのです。
また、公共交通機関を使うのか、車で移動するかなども必要な情報です。例えば自家用車で行動をしているのであれば、ナンバープレートを伝えておけば追跡は簡単ですが、タクシーを使う場合であれば、後部座席に座られると非常に見つけにくくなります。難易度が大きく変わるので、事前に交通手段も伝えておくのが良いでしょう。
他にも調査の依頼者とターゲットの関係性によって、得られる情報は全く変わってきます。夫婦であれば、詳細にターゲットの情報を探偵に共有することができるでしょう。ですが、同性をしていない恋人同士などであれば、依頼者と会っていないときの服装・髪型・交通手段を知らない場合、探偵に共有できる情報は極端に減ってしまいます。提供できる情報が少ない場合、探偵に調べてもらわないといけない部分が増えるため、調査料金は高くなってしまいます。同居している家族であれば、財布の中のレシート、クレジットカードの利用明細、車のカーナビの検索履歴、LINEやメール・電話の履歴などを事前に確認することもできます。
自分で集められる証拠は自分で集めておき、リスクの高い調査に関しては、プロの探偵に任せることをおすすめします。
素行調査依頼から完了までの8STEP
実際に素行調査を依頼した場合、どのような流れで素行調査完了まで進行していくのでしょうか。
①無料相談
まずは無料相談を行いましょう。
この段階では氏名や住所などの個人情報を伝える必要はありません。また、電話の他にメールやチャットなど気軽に相談する環境が整っています。
探偵事務所によっては「契約締結となるまでの相談は何度でも無料」と謳っているので、依頼する予定の探偵事務所と相談は、ご自身が納得できるまで、徹底的にすり合わせなどを行いましょう。
②見積もり算出
素行調査を依頼してみようと考えたら、調査時間や諸費用などの調査に関する話を詳しく聞きましょう。
もし、予算があれば、その希望も提示すると、そのうえで見積もりを出してもらえます。
③契約実行
提示された見積もりの金額に納得して、キャンセル料や追加費用などの説明も受けた上で依頼を決めたならば、契約に入ります。
この際、探偵事務所側はしっかりとした契約書を作成することが探偵業法で義務付けられているので、匿名では契約を結ぶことができません。
④調査前の準備
調査員による素行調査が開始される前に、自分で集められるだけの情報や証拠は集めておきましょう。
例えば、調査対象者の顔写真や本人のスケジュールが分かるもの、所有している車やナンバー、勤務先、終業時間、よく行く場所などを提出しておくと、素行調査がスムーズに進行します。
しかし、無理に情報収集を行い、相手の警戒心を高めてしまうと調査難易度が上がってしまうため、相手に不信感を抱かせない範囲での情報収集に留めるように心がけましょう。
⑤調査開始
提供された情報を元に立てられた綿密なプランに沿って、素行調査が開始されます。
基本的にはデータ調査、張り込み、尾行が繰り返され、依頼者が望む事柄が判明するまで、粘り強く、かつスピーディーに行われます。
⑥中間報告提出
素行調査においては中間報告をしてくれる(もしくは1日の終わりに調査内容の問い合わせを行うことができる)探偵事務所もあります。
調査結果報告まで一切進捗共有がないよりは、日々の動きを把握できると安心感があるので、事前に依頼するのも一つの手です。
しかし、途中結果に動揺して、言動などで相手に警戒心を抱かせてしまうリスクもはらんでいます。動じずに受け止めることができる自信があれば良いですが、そうでない場合は中間報告を受けない方が良いでしょう。
⑦調査完了・証拠提出
素行調査が完了したら、調査内容・証拠内容を記載した調査報告書が提出されます。
提出される証拠は探偵事務所によって、画像や映像、録音データなどと様々ですが、報告書には調査期間中の対象者の行動と調査内容がまとめられています。
この報告書では、見たくない事実が記載されている可能性もありますが、しっかりと真実と向き合いましょう。
⑧アフターケア
調査結果を踏まえて、離婚裁判など次のアクションを起こしたい場合に備え、優良な探偵事務所では「弁護士の紹介」などのアフターケアを行っています。
大手探偵事務所の場合は、提携する弁護士の指導の元、裁判で勝てることを視野に入れた証拠品の獲得に動いているため、調査から裁判までスムーズに移行する事が可能です。
また、離婚ではなく夫婦関係の修復や望まない事実を知ったことによる精神状態の回復の為に、カウンセリングを受けることができる探偵事務所もあります。
まとめ
探偵は、普通の人が絶対に得られないような確実な証拠を掴んでくれる存在です。
なんとなく「怪しい」イメージがあるかもしれませんが、依頼者に寄り添い、依頼者の事を考え抜き、徹底した調査を行ってくれる探偵事務所がほとんどです。
しかし、一部には悪徳探偵が存在することも事実です。
だからこそ、
- ・今の自分にとって必要な調査は何か?
- ・その際の調査費用は調査内容と照らし合わせて適切な価格か?
- ・依頼する探偵は果たして本当に依頼料を払う価値のある探偵なのか?
などをしっかりと見極めてほしいと思います。
今回の記事と合わせて、依頼候補となる各探偵事務所詳細は下記の各ページにまとめています。
>>【あわせて読みたい①】調査実績の多い大手探偵事務所を比較して検討したい
>>【あわせて読みたい②】東京でオススメの探偵事務所を知りたい
>>【あわせて読みたい③】ご自身の自宅から近い優良探偵事務所を探したい
ぜひご一読ください。