「最近、夫の様子がおかしい…もしかして浮気してる?」
このような状況で、どうすればよいかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
夫の浮気を疑ったら、まずは夫をよく観察し、「浮気の兆候」を見逃さないことが大切です。そのうえで適切に行動し、これから夫婦関係をどうしていくか考える必要があります。
そこでこのコラムでは、浮気している夫の特徴に加え、夫を問い詰める前にすべきことや、浮気が発覚した場合の選択肢についてアディーレ法律事務所の弁護士が解説します。
適切な行動をとるためにも、ぜひ最後までご覧ください。
目次
浮気している夫の特徴・兆候
夫が浮気をしている場合、行動や発言、身だしなみなどに兆候が現れることがあります。
たとえば、以下のような変化がある場合、浮気している可能性があるかもしれません。
<浮気している夫の特徴> |
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ほかにも、浮気している夫の特徴にはさまざまなものがあります。
夫の浮気を問い詰める前にすべき「証拠集め」
夫が浮気している可能性が高いとしても、突然夫を問い詰めるのは避けるべきです。まずは、浮気の証拠を集めましょう。
証拠がない状態で突然夫を問い詰めてしまうと、本当に浮気している場合には証拠を隠されてしまい、それ以上浮気を追及できなくなるおそれがあります。また、もし浮気していなければ、夫婦関係が悪化するかもしれません。
証拠を集めておくことで、以下のようなメリットもあります。
<証拠を集めておくメリット> |
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証拠の例や集め方、集めるときのポイントについては、以下で詳しく解説します。
証拠となるものの例
浮気の証拠となるのは、「夫と浮気相手の関係がわかるもの」です。具体的には、以下のようなものが浮気の証拠になり得ます。
・メール・SNS(LINE・Facebookなど)のやり取り
・写真・動画
・録音データ
・領収書・クレジットカードの利用明細
・電話の通話録音
・カーナビの履歴
・調査会社の報告書
なお、浮気を理由に慰謝料を請求する場合、「不貞行為(肉体関係)があったと推測できる」証拠を集めなければなりません。
証拠の集め方とポイント
自分で証拠を集める場合、複数の種類の証拠をある程度の期間にわたって集めておきましょう。
これは、1つ1つは有効性の低い証拠でも、複数の証拠を組み合わせることで浮気の事実を明らかにできる場合があるためです。
ただし、データの捏造や偽造、盗聴・盗撮・住居への侵入など違法性を疑われる方法での収集をしてしまうと、あなたが罪に問われてしまうおそれもあるため注意しましょう。
自分で証拠を集めるのが難しい場合には、探偵事務所などの調査会社に依頼するとよいでしょう。
調査会社は探偵業法という法律に則って調査を行っているため、証拠が確保できれば、信用性が高い証拠として役立ちます。
夫の浮気が発覚したときの2つの選択肢
夫の浮気が発覚しても、夫婦関係を壊さないために「何もしない」という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、夫が浮気を続けたり、何度も浮気を繰り返したりするおそれもあります。
あなたの負った精神的苦痛に対して責任を取らせるためにも、夫の浮気が確実なのであれば、以下のような選択肢をとることも検討するとよいでしょう。
1 浮気相手へ慰謝料請求し夫婦関係の修復を目指す
2 夫と浮気相手の両者へ慰謝料請求し離婚する
それぞれ詳しく解説します。
①浮気相手へ慰謝料請求し夫婦関係の修復を目指す
浮気したことをきちんと反省してもらい、夫婦関係を修復したいのであれば、夫の浮気相手に対して慰謝料請求するとよいでしょう。
慰謝料請求を通してあなたの怒りや悔しさを伝えれば、夫や浮気相手に事の重大さを理解させ、責任を取らせることができます。
また、浮気の再発を防ぐため、慰謝料を請求する際に浮気相手が夫に二度と会わないよう「接触禁止」を約束させることも有効です。
違反した場合のペナルティを設定しておけば、浮気相手が約束を守る可能性が高まるため、より安心して夫婦関係の修復を目指せます。
なお、離婚しない場合に請求できる慰謝料の裁判上の相場は、およそ数十万円~100万円程度とされています。
②夫と浮気相手の両者へ慰謝料請求し離婚する
夫の浮気を理由に離婚を考えているのであれば、浮気相手だけでなく夫への慰謝料請求を検討してもよいでしょう。
浮気が原因で離婚する場合の慰謝料の相場はおよそ100万円~300万円程度とされており、事情によってはさらに高額になるケースもあります。
夫と浮気相手のどちらか一方、または、夫と浮気相手の両者への慰謝料請求が考えられ、誰に請求するかはあなたが自由に決められます。ただし、両者に慰謝料を請求する場合、慰謝料の二重取りはできないため、注意しましょう。
たとえば、妥当な慰謝料が200万円の場合、合計金額が200万円になるよう請求する必要があります。両者から200万円ずつ、合計400万円を支払ってもらうことはできません。
まとめ
夫が浮気している場合、行動や発言、身だしなみなどに兆候が現れる場合があります。
しかし、あやしいからといって突然夫を問い詰めると状況が悪くなってしまうおそれがあるため、まずは浮気の証拠を集めましょう。
証拠によって浮気(不貞行為)の事実が明らかになった場合、浮気相手や夫へ慰謝料を請求することができます。
夫婦関係を修復するか、離婚するかによって慰謝料を請求する相手や慰謝料の金額が変わるため、ご自分がどうされたいのか、しっかり検討しましょう。
監修者情報
アディーレ法律事務所
第一東京弁護士会 所属 弁護士 池田 貴之 いけだ たかゆき |