夫の2度目の浮気で離婚が成立
結婚後、わずか半年で夫が浮気をしました。相手の女性は女子大生で、夫の大学の後輩です。
夫と私は同じ大学に通っていて、学生時代にお付き合いを始めました。とは言っても、もう卒業してから4年が過ぎています。それなのに夫は、自分が所属していたサークルのOBとして、未だにサークルの飲み会や合宿に顔を出しています。
正直、ほとんどの人がOBなんて煙たいだけの存在だと思っているはずなのに、夫は「自分だけは好かれている」と思い込んでいて、頻繁に在学生と遊んでいます。
いい加減、社会人としての自覚を持って現実を見て欲しい!!
そう何度も言ったのに、本人は聞く耳を持ってくれませんでした。4つも5つも年下の子たちといる方が心地良いのでしょう。小学校でもいましたよね…6年生なのに1年生や2年生とばかり遊ぶ子って。
話が逸れましたが、夫曰く「積極的な女子大生に押し切られた」そうです。
嘘ではないと思います。夫は女性へのアプローチが苦手ですから。
浮気を知った私は、私の両親と夫の両親へ報告して、彼らが私の代わりに夫を叱りました。その間、私自身は夫を責めませんでした。
私にも至らないところがあったのかもしれないし、夫がOBとしてサークルに顔を出す度にバカにした態度を取っていたので、それも夫が他の女に走ってしまった原因だと思います。
私の両親が怒り、夫の両親が嘆き悲しむ前で、これから共に夫婦として成長していくことを誓いました。
完全に許せたわけではありません。でも、私なりに良き妻になろうと初心を取り戻すきっかけにもなりました。
1度目の浮気から2年後に再び夫が浮気
1度目の浮気をきっかけに私の気持ちや行動にも変化が生まれました。
結婚してから、夫をディスることはあっても褒めることはありませんでした。それに、夫の会社の行事なんて「私には関係ない」と参加もしていませんでした。早い話、「夫を立てる」ということをして来ませんでした。
それではいけないと思い、夫の会社関係者から招かれた食事会には私も欠かすことなく参加をして、そこでも率先して動きまわり、夫の会社の奥様たちに褒められるまでになりました。
夫の両親との関係も以前に増して良好になるように努め、夫の両親は、誠心誠意いつでも夫に尽くす私を最大限の表現で称えてくれました。
浮気をされたことで、逆に全てが良い方へ動いていたと思います。
ところが、そんな生活が2年続いた頃、夫の様子に異変を感じました。
「事前に」ではなく「当日の夕方に」、急な出張になったと言って帰って来なかったり、絶対に私が買っていないパンツを履いて帰って来たり、どこで誰と飲んでいたのか?を聞いても明らかに誤魔化したり…。
これは絶対に浮気をしている!と思って、両親に相談すると「お金なら出すから、素行調査をした方が良い。あんた(私)が何でも言うことを聞くから舐め腐ってるんだよ」と言って、その日のうちに銀行へ行って、まとまったお金を手渡されました。
素行調査(浮気調査)の結果、夫は浮気をしていました。今度は、夫と同じ部署で働く年下の女性でした。驚くことに女性は既婚者で子供もいました。
浮気相手への挨拶
次に何かあった時のために。
一度目の浮気の時に、両親はそう言って、離婚問題に強い弁護士さんを紹介してくれました。私は、その弁護士さんに連絡をする前に、あることを実行しました。
夫が泊まりがけの出張へ行く前日、相手の女性のご主人宛に、手紙を送りました。
「大切な奥様に、私の夫が手を出してしまい大変申し訳ありません」
そのような趣旨の内容です。
翌日、夫が出張へ行っていることを知りながら、私は会社へと行き、浮気相手である女性との面会をお願いしました。
通された会議室に姿を見せた女性の動揺は、私の目から見ても明らかでした。
「いつも夫がお世話になっています。ご挨拶のお手紙を、ご主人さまにも送らせて頂きました」
私の挨拶に、女性は泣き始めました。
感情的にならないよう、私は静かな声で慰謝料を請求する旨だけを伝え、会社の方には業務時間内の突然の訪問を謝罪し、その後、両親に電話をしました。
夫がまた浮気をした、今度は会社の女性だ、弁護士さんに連絡をする前に相手の女性と会ってしまった、夫の会社にまで行ってしまった、電話の母に淡々と事実だけを伝えていたつもりだったのに、気付けば私は涙を流していました。恥ずかしいことをしてしまった、と声を押さえずに泣きました。
激怒したのは私の両親だけではありませんでした。夫の両親もまた、息子の度重なる不貞に怒り、調停に持ち込むまでもなく離婚が成立しました。財産分与として、住んで間もない新築のマンションと、相場以上の慰謝料が私の元へと届きました。
望み通りの離婚を叶えたはずなのに
その後、私はパートとして働いていた勤務先で正社員になりました。
また、一人で住むには広すぎるマンションを賃貸に出して、実家暮らしに戻り、家賃収入を得ています。
全てがうまく終わったのに、ふと思うことがあります。
私は、幸せになれたのでしょうか。
今が幸せかどうか、本当のところは分かりません。